フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
世界一過酷な国内選手権を越え……。
注目続く日本フィギュア陣の後半戦。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byTakuya Sugiyama
posted2012/12/30 08:02
羽生と高橋の全日本での対決は、日本フィギュア史に残る屈指の名勝負となった。世界の頂点を競うレベルの選手が同時期に国内に2人もいるというのは、まさに奇跡。
海外勢の巻き返しも目が離せない後半戦。
次の試合は、2月に大阪で開催される四大陸選手権となる。
これまで日本スケート連盟は、世界選手権の代表をはずれた選手も何人か四大陸選手権に派遣し、国際ジャッジたちの前で演技するチャンスを与えてきた。だが今季は自国開催のためもあるのか、全日本トップ3名の世界代表チームが、そのまま四大陸選手権へも派遣されるとことになった。
総合4位だった織田信成、5位に終った小塚崇彦にとっては今シーズンがこれで終了という、厳しい結果となった。だが彼らはこの余裕ができた時間を無駄にはせず、来季の五輪シーズンに向けて周到な準備をするために費やすに違いない。
今から1月にかけて、ロシア選手権、全米選手権、カナダ選手権と各国での代表争いが繰り広げられる。ロシア選手権ではエフゲニー・プルシェンコが10回目の優勝を果たした。タイトル保持者として欧州選手権に出てくることは予想されるが、世界選手権は未定である。また前半は今ひとつ本調子ではなかったパトリック・チャンの巻き返しも、気になるところだ。シーズン残るところあと3カ月、目が離せない展開になるだろう。