働いていても「ライバルに負けていないか？」と意識。

猪俣   社会人になっても自分は変わらないなって思うこともあるな。

高野   あるある。コンビニで昼飯を買うときも「これはどう考えてもカロリー多いな」とか、ヘルシーなものを自然に選んじゃう。4年間の寮生活が身体に染み込んでるのかも。

猪俣英希　Hideki Inomata
1988年生まれ。会津高出身。'11年箱根では5区で柏原に抜かれたものの、闘志溢れる走りで鮮烈なインパクトを残した。三菱商事勤務。

猪俣   働いてても「ライバルに負けてないか？」ってことを意識するんだよね。普段の仕事では直接的なライバルって見えないけど、個人としても会社としても絶対にどこかにはライバルはいるわけじゃない。だから、自分の中で仮想敵を作って、その人たちに勝つべく目標を立てるようにしてる。そのおかげで常にいい意味で緊張感は持ててるかな。

北爪   さすが社会人2年目は違う。

猪俣   社内政治、駅伝に例えればチーム内で監督に気に入られて試合に出るなんてこともあるかもしれないけど、結局は実際に力つけなきゃ絶対に駄目だっていうことが、ずっと走ってきたから実感としてわかるんだよね。

高野   なるほど。

猪俣   あと、早稲田大学の競走部出身だっていう自覚があるから、そこ出身のやつが駄目だなと思われたくないしね（笑）。

高野   相変わらず猪俣は熱いなー。

飲み会や食事面で変化があっても、負けず嫌いは変わらない。

猪俣   でも、高野と違って食事面は変わった。いや、変わっちゃった。外食ばっかりだし、飲む回数も増えたし。

北爪   学生時代までは酒弱かったのに、商社で鍛えられたな（笑）。

猪俣   飲み会で記憶をなくしたことも（苦笑）。

高野   ははは。でも、走ってるときは飲む機会ってあんまりなかったもんね。

北爪   猪俣とは少し違うかもしれないけど、俺も負けず嫌いなのは変わらないかも。朝、学校に行くと絶対に自分より早く来てる先生がいてさ。ひょっとして2人いるんじゃないかって噂されるぐらい、飲み会の翌日でも早くから職員室にいる。そういう年上の先生がいるのに自分がのうのうと8時に行くのは絶対嫌なんだよね。俺が一番働いて頑張ってるっていう実感を持ちたいのかも。

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