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菊花賞か天皇賞か。
3歳馬に迫る二者択一の秋。
~クラシックレース、風潮の変化~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byKiichi Yamamoto

posted2012/10/14 08:00

菊花賞か天皇賞か。3歳馬に迫る二者択一の秋。~クラシックレース、風潮の変化~<Number Web> photograph by Kiichi Yamamoto

夏の成長を感じさせた戸田博文厩舎のフェノーメノ。天皇賞(秋)で古馬との初対戦に挑む。

 クラシックレースの体系は、競馬発祥の地・英国が範となっている。日本だけでなくほとんどの国がその体系を取り入れたのは、異なった条件の3つのステージを戦わせて勝敗を競う面白さが、まさに万人ウケしたからだ。

 ところが本家の英国では、とっくの昔にクラシックが形骸化している。最新の3冠馬はというと、なんと42年前のニジンスキーまで遡らなければいけない。3歳が挑むべき重要な課題が新たに提起され、3冠達成の偉業感が極端に薄まってしまったのがその原因だ。つまり、春に2冠をさらうほどの傑出馬なら、セントレジャー(日本の菊花賞に相当。ドンカスター競馬場の14ハロン132ヤード、約2937mで争われる)ではなく、古馬の最高峰を相手に2400mを走る、凱旋門賞でその能力を証明するのが本道とされたのだ。

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