上野由岐子の名言 

自分の中では、「たかが金メダル」だったんです。もちろん目標にしていたし、「世界一」という称号がもらえる大きな舞台だったけど、獲ってしまった自分にとっては、もう「たかが」でした。

上野由岐子(ソフトボール)

準決勝から2日間での3試合、413球をひとりで投げきり、アメリカを破って金メダルを獲得。一躍“国民的ヒロイン”となった上野は、北京五輪での成果を「たかが」と言う。だが、その言葉の真意は「金メダルを獲ったことよりも、その目標としていた位置に立てたことのほうが自分の中では価値があった」ことにある。「自分の感情とは別に、責任のようなものを背負っていかなきゃいけないんだという覚悟というか、心の準備をしましたね」と、金メダルを軽視するどころか、その重さを十二分にわかってもいた。「今はどちらかというと周りが冷めちゃったので、背負っているものも、前に比べたら軽くなっている気はしますね。それでも世の中に『ソフトボール』という言葉を発信するには、私がやらなきゃいけないんだ、というのはすごく感じています」。五輪競技から外れ、世間の注目度は北京の時に比べると格段に低くなった。それでも上野は「もう一度あの舞台に行くために、自分も何かしなきゃいけない」と、奮闘をつづけている。

Number811号(2012/08/30)

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