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ソフトボール・上野由岐子「もちろん年齢は感じます」“40代女性アスリートとして”左膝手術を乗り越えてクローザー挑戦のいま「神様がまだやめるなと」

posted2024/05/10 11:05

 
ソフトボール・上野由岐子「もちろん年齢は感じます」“40代女性アスリートとして”左膝手術を乗り越えてクローザー挑戦のいま「神様がまだやめるなと」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

7月には42歳となる上野。ソフトボール界のレジェンドはまだまだ輝き続ける

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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Takuya Sugiyama

 ソフトボールのエースとしてオリンピック2大会で日本に金メダルをもたらした上野由岐子(ビックカメラ高崎)が社会人24年目のシーズンを迎えている。7月22日に42歳になるレジェンドは今、自身の競技人生をどのように捉え、どのような未来を見つめているのか。心と体の現在地について語ってもらった。〈全2回の前編/後編を読む〉

 2021年東京五輪で自身2度目の金メダルを獲得し、同年末に左膝を手術した。翌22年は手術の影響で1年間にわたって試合出場がかなわなかったが、昨年4月に復帰。511日ぶりに公式戦のマウンドに立ち、リリーフ投手としてレギュラーシーズン20試合に登板した。今季は復帰2年目となる。

――4月2日のJDリーグ開幕会見では「できれば全試合に投げたい」と言って会場を沸かせましたね。

「去年は、その前の年(22年)に1年間、投げられなかった時間があったので、投げることが楽しくて楽しくて仕方なかったんです。今年はある程度、ボールを投げられるという感覚があるし、コンディションも上がってきていますから、どれだけ投げ続けられるかという挑戦をしたい。ただ、一番のベースはしっかりチームに貢献できる投球をするということ。その中で少しでも楽しみながら投げていけたらいいなと思います」

「クローザー」への挑戦

――「全試合に出たい」というのはソフトボール界全体のことを考えての発言でもあると感じます。

「球場にたくさんのお客さんが足を運んでくれることが、私たち選手にとって一番大きな力になります。そのためには“ビックカメラが試合に来たら、上野選手の投球を見られるかも”という期待に私たちがどれだけ応えられるかというのも大きな使命であり、責任であると思っています」

――先発投手から昨年はクローザーへ立場が変わっていった中で、今年のオフの体作りに何か変化はありましたか?

「去年はまだ足の状態も良くなかったので、イニング制限をしながらの登板でしたから、最後の何イニングかだけ投げるという使われ方だったのですが、今年はそういう制限もなく、良い形でコンディションを上げて来られています。いつ先発してくれと言われても良いように準備をしてきました」

――オフのトレーニングで大きく変えたことはないのですね。

「そうですね。気持ちの準備としては先発もできるようにやってきました。ただ、去年の私の使われ方はチームとしても良かったと思いますし、私自身もクローザーって楽しいんだろうな、面白いものが見えてくるのかなという思いもあります。ですから先発でもリリーフでもいけるように準備してきました」

左膝手術を乗り越えて…

――どんな形で上野投手が投げるのか、今後の流れにもよるということですね。

「チームの事情もあるので、チームの先発陣が崩れれば“上野、やっぱり先発でいってくれ”と言われる可能性もゼロではないと思います。ただ、若い選手が踏ん張ってくれて最後は上野で、という形にできれば、チームも戦いやすいのかなというイメージはしています。決めるのは監督ですけどね」

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