ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
関塚ジャパン、金メダルに王手を!
永井を欠いてメキシコをどう攻略する?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byKaoru Watanabe/JMPA
posted2012/08/07 12:45
エジプト戦では、清武(写真左)のパスに反応し、スピードを生かして先制点を決めた永井。日本が誇るスピードスターは得点直後に負傷、メキシコ戦の出場が危ぶまれている。
準優勝で世界を驚かせた'99年ワールドユースのように。
しかも、今のチームの雰囲気は、世界を驚かせ、準優勝を果たした1999年ワールドユース・ナイジェリア大会の時に似ている。あの時、小野伸二を中心にしたチームは、自分たちのサッカーに絶対的な自信を持ち、世界と戦うことを楽しみ、試合ごとに成長していった。レギュラーとサブがひとつになって、チームが大きなエネルギーを発していた。
今回も「俺らのサッカーをやれば負けない」と、清武が言うように、チームは自信に満ちている。明るく何でも言い合えるチームの一体感は当時を凌ぐものがあり、試合ごとに成長する姿もナイジェリアの時よりも勇ましく、逞しい。
13年前、「世界を驚かせよう」「優勝しよう」と、黄金世代の選手たちはファイナルに進出した。すでに五輪では、黄金世代を超える結果を出したロンドン世代たちも当然、その場を目指している。
「歴史を変える」と、清武は言った。
メキシコは強敵だが、日本はもはや準決勝で足踏みしてしまうようなチームではない。エジプト戦を越える最高の試合をして、金メダルに王手を掛ける。8月7日は、その歴史的な日になるはずだ。