ロンドン五輪代表、最大の挑戦BACK NUMBER
エジプト戦完勝で、メダルが見えた!
全ての課題をクリアした関塚ジャパン。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byRyosuke Menju/JMPA
posted2012/08/05 12:00
追加点を決めた吉田が、渾身のゴールパフォーマンス! お笑いコンビ「タカアンドトシ」と約束していたという“俺だ俺だ俺だ俺だ”のギャグ。
「正直、今、どことやっても負けない自信があります」
準決勝を前に、こうした勝ち方が出来たのは非常に大きい。
選手にとっては大きな自信になるし、こういう戦い方をすれば勝てるという「勝利の方程式」も確立できた。
しかも今回、酒井宏樹がケガからの復帰も果たし、累積警告等で誰ひとり主力を欠くこともなく戦えたのも大きい。心配された永井と東のケガも大事には至らず、ベストメンバーでメキシコ戦に挑める。
世界大会でDF陣が無傷でいられるというのは、ほとんど奇跡に近い。それほど日本は、危険なシーンが少なく、全員でしっかり守備が出来ているという証拠である。
「正直、今、どことやっても負けない自信があります。それは、ここまで1試合、1試合、戦うごとにチームの成長を感じられているから。スペイン戦では追加点を奪うということが出来なかったけど、今日は3点取って勝てた。できなかったことが出来るようになっているんで。これからも戦うごとに成長し、絶対にメダルを獲りたいですね」
東は自信に満ちた表情で、そう言った。
東の言葉通り、試合を戦いながら成長し、強くなっていくのは、こういう大会では極めて理想的であり、いい結果を生み出す必要条件でもある。しかも彼らは、まだ、成長過程なのだ。
エジプト戦は、ただベスト8を突破したというだけではなく、末恐ろしい日本サッカーの姿の一端を垣間見せた試合となった。そして、日本サッカーが真に世界に警戒され、恐れられる立ち位置へと変わったことを象徴する試合にもなったのである。