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<マラソンの巻> これがマラソン大会を支える、マイクロ・トーク・システムズのJチップシステムだ!
text by
秦野邦彦Kunihiko Shinno
photograph bySports Graphic Number
posted2012/05/20 08:00
Jチップを応用し、工場での従業員管理などにも。
こうして完成したJチップ。縦28㎜、横44㎜、厚さ7㎜のタグは、7年間作動するリチウム電池を内蔵し、防水加工も施されている。現在では世界陸上をはじめNAHAマラソン、大阪マラソンなどさまざまな大会で使用されている。
「海外ではマラソン以外にも自転車レースやトライアスロンでも使用されています。実はスポーツ計測用というのは一番ハードな課題なんです。スピードはもちろん、悪天候などの自然条件にも対応しつつ精度も高くなければいけない。求められる要素が全部この中に入ってるんです。つまりこれができれば、どんな用途にでも応用できるということなんです」
現在では、この技術を応用した「Sチップ」を使い、工場などで働く数万人単位の従業員の位置情報を瞬時に把握するシステムを実用化。高度のセキュリティが必要とされる場所で役立っている。
今後も同社のチップは日本の卓越した技術力を世界中に知らしめるに違いない。
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◆これがマラソン大会を支えるマイクロ・トーク・システムズのJチップシステムだ!
ICタグ 計測地点通過時に競技者のIDナンバーを受信機へ発信する。ゼッケンや靴紐にはもちろん、自転車のハンドルなどにも取り付け可能。 |
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受信機 タグが発信したIDナンバーを受信して、記録する装置。接続するアンテナの数に応じて2種類ある。常時駆動する時計を内蔵している。 |
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マットアンテナ タグに電波を発信させるための磁場を、発生させる。競技者がマットを通過すると、チップが発信する固有のIDナンバーを受信する。 |
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タグチェッカー タグの電池や電圧の状態を確認するチェッカー。大会前にタグのIDナンバーとゼッケン、競技者の名前を結びつける際にも使用する。 |