青春GOLF ――石川遼に密着! BACK NUMBER
マスターズ敗退と青春の終わり――。
石川遼はこれからどこへ向かうのか。
text by
雨宮圭吾Keigo Amemiya
photograph byREUTERS/AFLO
posted2012/04/10 10:30
2日目、石川は出だしの1番で林に打ち込み、トリプルボギーをたたくなど、5オーバー。初日の73位から77位に順位を下げ、予選落ちに終わった。
「たぶん、これから先もずっとできない……」
3月に米ツアー関係者にインタビューを受けた時、石川は「日本では外に食事に行けるのか?」と聞かれて、“No.Maybe Forever.(たぶんこれから先もずっとできない)”と答えたという。
果たして本当にそうか。プロ2年目を迎えようとしていた頃、石川はこんな経験を話していたこともあったはずなのだ。
挨拶まわりのついでに友人へのプレゼントを買おうと汐留に買い物に出かけると、道行く人に気づかれることはあっても、サインをねだられたりパニックにはならずに普通に街を歩き回ることができた。
「どうすればいいのか分からない時もあったけど、将来は普通に街も歩けるようになると思う。まだ勇気がないというか、慣れてないだけ。僕が慣れていけば普通に買い物もできる」
日本ではますます有名になった分、当時と状況は違うかも知れないが、米国での様子も含めて考えると、今の石川自身が社会との関わりを怖がったり、面倒くさがっているようにも映る。
「(池田)勇太さんに『遼が20歳になったら一緒に寿司でも食いに行きたいな』と言われていて、それが楽しみなんです」と話していた食事会が実現したという話もいまだに聞かない。
スポンサー、メディア、ファンに対して、自らの決断が必要になる。
マスターズ後には中学時代の同級生との婚約が明らかになった。
「婚約ですから。結婚ではない」と説明しているが、ならば決断するのはいつになるのだろうか。「20歳になったし、自分たちで判断できるかな。でも、そのへんはまだ子供なので」。とは言っても、決断するのは周囲の大人たちではなく石川自身でしかあり得ない。
自分自身で道を選び取り、勇気をもって前に進んでいくのがゴルフという競技。プロゴルファーならばプレーにとどまらず、スポンサー、メディア、ファンに対しても同じような姿勢を見せていってもらいたい。いつまでも子供のままではいられないのだから。