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初ヒットに満面の笑み。
青木宣親、安打量産の予感。
~MLBのシビアな評価のなかで~
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byYukihito Taguchi
posted2012/03/22 06:00
3月19日のレンジャーズ戦では、ダルビッシュからの1安打を含むメジャー移籍後最多の3安打3打点、初盗塁もマークするなど、その実力をアピールしつつある。
こぼれた言葉は、本音だった。
「とりあえず1本出てホッとしました。いつかは絶対1本出るのは分かってましたが、気持ちが楽になりました」
3月5日、ジャイアンツとのオープン戦で初安打を放ったブルワーズの青木宣親は、満面の笑みで「米国初安打」を振り返った。ヤクルト時代の8シーズンで、首位打者3回を獲得し、通算1284本の安打を積み重ねた日本屈指の好打者が、オープン戦で放った1本の二塁強襲安打を、子供のように喜んだ。
今年1月、ポスティング制度でブルワーズへ入団した。もっとも、入札後、キャンプ地アリゾナで首脳陣に練習を披露したうえで契約するなど、レギュラーを確約されて迎え入れられたわけではない。直前の紅白戦とオープン戦の2試合で無安打だったことで、青木はいつしか重圧とも戦い始めていた。