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確実な犠打と投手起用が最大の見所!?
鷹と竜が相まみえる日本Sの行方。 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byTamon Matsuzono/Shigeki Yamamoto

posted2011/11/11 11:00

確実な犠打と投手起用が最大の見所!?鷹と竜が相まみえる日本Sの行方。<Number Web> photograph by Tamon Matsuzono/Shigeki Yamamoto

秋田県生まれの57歳、落合博満(右)。熊本県生まれの49歳、秋山幸二。1980年代の現役選手時代には激しいタイトル争いを繰り広げたこともある2人が、監督となって再び雌雄を決する時が来た!

落合監督にとっては大事な初戦も「7分の1試合」!?

 そうなると、初戦の先発はチェンが妥当となる。データだけで見ると、'09年以降のソフトバンク戦の成績が5試合で1勝3敗、防御率は4.12とはっきり言って悪い。

 しかし、時としてエース同士の潰し合いを避けるのも落合野球の神髄のひとつでもある。

 それは、レギュラーシーズンの開幕投手の起用からも見て取れる。'04年は、それまで中日では1軍登板機会がなかった川崎憲次郎を、'09年には中継ぎの浅尾拓也を先発マウンドに上げ周囲を驚かせた。指揮官が理想とする投手がいなかったが故の苦肉の策でもあったが、落合監督は初戦よりも2戦目、3戦目を重要視するタイプ。「144分の1試合」と捉えるシーズン同様、日本シリーズでも「7分の1試合」として考えているのだとすれば、非常に不気味だ。

 12年ぶりとなる両者の対決は、12日から始まる。

 ソフトバンクは8年ぶりの戴冠を手にし、プレーオフで負け続けた悔しさを浄化させることができるのか? 中日は落合政権最初で最後の完全なる日本一でシーズンを締めくくることができるのか?

 2011年の最終決戦。王者となるのは、犠打と先発投手起用を支配できたチームになるだろう。

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