野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
横浜モバゲーベイスターズ誕生前夜?
ファンの本音を聞いてみた――。
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byNIKKAN SPORTS
posted2011/10/26 13:50
シーズン最終戦。9回裏に代打でバッターボックスに立った長野が逆転サヨナラ満塁ホームランを放った……茫然とする横浜ベンチ
DeNAの創業者が新潟出身なのが気がかりで……。
昨シーズンの後半から先延ばしにされていた横浜ベイスターズの身売り問題。
これまで、ENEOS、H.I.S.、ノジマにヤマダ電機など複数企業の名前が浮かび、最後には京急などを中心とした神奈川連合という神奈川県民垂涎モノの買い手が現れたとの報道も出たが、新しい親会社は携帯ゲームサイト“モバゲー”を運営する株式会社DeNAで落ち着くことになりそうだ。
詳細は今週28日の金曜日にTBS、DeNA両社から発表がなされるというが、一部報道によると、チーム名は「横浜モバゲーベイスターズ」「本拠地は横浜」になるともいうが、この報道にファンの間からは賛否両論が飛び交うこととなった。
抜粋した声を紹介してみる。
「本拠地を横浜に残してくれて、ベイスターズの名前も残してくれるなら文句は言えない。ありがたい話ですよ。もっとも、ずっと横浜に残ってくれればの話です。創業者の方が新潟出身なので2、3年後に移転するんじゃないかと……」(東京都在住のベイスターズファン)
「子供に『この世界には野球という素晴らしいスポーツがある』ということを教えてあげたいのですが、ベイスターズがこんな状況なので未だに教えるタイミングを逃し続けているんです。春先は調子がよかったので今年こそは教えてあげられると思っていたのですが、夏には子供が野球中継を見ていると、慌ててテレビを消すようになっていました。そして、秋にモバゲーベイスターズになると。子供には滑舌とかその他いろいろキツイですよね。悩みはますます深くなりました」(阿倍憲二さん)
「“横浜モバゲーベイスターズ”はありえない。広島でいえばマツダの“広島ボンゴ・フレンディカープ”ですよ。今回ばかりは渡辺(恒雄)会長の言ってることがまともに聞こえる。考えたことがなかったけど課金してお金を獲っていく商売のやり方からして“品格”の点で心配」(高橋さん)
「DeNAには抵抗感がありますが、TBSよりはマシという微妙な期待をしてしまうというのが本音。“モバゲーベイスターズ”というチーム名にも違和感があるのは否めないですが、かつてホエールズからベイスターズに変わった時と同じ感覚で受け止めたいと思います。多分、10年もすれば慣れます。それくらいじゃないとファンをやってられませんよ」(クマムラさん)
「『横浜』と『ベイスターズ』を残してくれただけでも、御の字だと思いたいです。が、やはり『ゲイスターズ』と呼ばれるのが目に見えてるのが……辛いです……。球団名はそのまま。DeNAには球場のネーミングライツで手をうってほしい」(ycpmさん)
「最高じゃねぇか。今のままじゃクソ弱いんだから新しいことをどんどんやっていかないと。『みんなのモバゲイスターズ』になりゃ、来年はギリギリ最下位ぐらいになれるんじゃねぇか」(某鍋屋主人)
「『またか』。からの『モバゲーは嫌だ』。からの『京急万歳』。からの『移転しないならモバゲーでいいです』。からの『モバゲー様よろしくお願いします』というのが今の心境。“モバゲーベイスターズ”は嫌だなぁと思いつつも3日ぐらいネタにしていたらだんだん慣れてきたような気がしないでもなくもなくもないのです」(電鉄会社に勤めるSさん)
他にも「だから去年リクシルにしておけばよかったんだ」、「もうファンを辞める」、「通称は横浜ベイスターズになるだろうからまったく心配していない」、「いやいや今のDeNAはTVの強力なスポンサーだからマスコミはモバと略さざるを得ないに決まってる」などなど、賛否両論玉石混淆、老いも若きも混乱ここに極まれりという感じである。