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「モウリーニョ2世」が挑む
チェルシーという難関。
~ビラスボアス、長期政権への課題~ 

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山中忍

山中忍Shinobu Yamanaka

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photograph byMutsu Kawamori

posted2011/07/12 06:00

「モウリーニョ2世」が挑むチェルシーという難関。~ビラスボアス、長期政権への課題~<Number Web> photograph by Mutsu Kawamori

ポルトで昨季リーグとカップを制し、EL優勝で締めくくった

選手のエゴも桁違いなビッグクラブを率いる難しさ。

 問題は人心掌握の手腕だろう。来季は、ロシア人富豪オーナーが今年1月に大枚をはたいたフェルナンド・トーレスを、本格的に前線の主役とせざるを得ないことから、他のFW陣に我慢を強いることになる。また、オーナーは100億円規模の補強予算を用意しているとされ、即戦力の加入は必至だ。昨季までの主力にベンチスタートを命じる機会は間違いなく増える。ビッグクラブでは各選手のエゴの大きさも桁違いで、巧みな手綱捌きが要求される。

 しかも、ビラスボアスには真の強豪は初体験という言い訳が許されない。3年目はオプション扱いという契約期間の短さは、チェルシーが即戦力として新監督を“買った”ことを示唆している。オーナーが切望するCL優勝を実現できなければ、1年目の解任すらあり得る。「ロンドン市内中心部に家を探したい」という新監督の意向が知れると、ファンの間では、「購入よりも無難な賃貸にすべき」という冗談交じりのツイートが飛び交ったほどだ。

 もちろん、当人もリスクは覚悟している。「世界の強豪へと進化した過去6年間と同等の成果を、今後6年間でチェルシーにもたらしたい」と大志を抱く一方で、「結果が残せなければ前任者たちと同じ運命さ」と、さらりと言っているのだから。果たして、史上最高額のプレミア最年少監督を待ち受けているのは、チェルシーでは異例の長期政権か、恒例の早期挫折か?

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