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400mリレーの伸びしろ。
~日本女子、世界陸上で決勝へ!?~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

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photograph byKYODO

posted2011/06/16 06:00

400mリレーの伸びしろ。~日本女子、世界陸上で決勝へ!?~<Number Web> photograph by KYODO

ゴールデンGP川崎、女子400メートルリレーで43秒39の日本新記録をマークし万歳する北風沙織、高橋萌木子、福島千里、市川華菜(左から)

世界選手権、400mリレーで男女とも決勝進出の可能性。

 なにしろ過去2年間、連続して、高橋は11秒3台、福島は11秒2台を記録している。2人が夏には、もう少し100mのタイムを上げる可能性は十分にある。これは楽観ではなく、現実的な見通しだ(その後、6月11日の日本選手権決勝で福島は11秒39を記録した)。

 もう一つの理由は、日本女子チームは今季、バトンパスのやり方を、オーバーハンドパスからアンダーハンドパスに変えたばかりで、日本記録を出した川崎でのレースが、初めての実戦だったということ。2走・高橋から3走・福島へのパスと、3走・福島から4走・市川へのパスは、明らかに少し詰まっていた(市川は一瞬、後ろを向いてバトンを受け取ったほどだった)。

 冬季の代表合宿からアンダーハンドの練習は始めていたが、野外シーズン開幕後は4人がそろう時間をなかなか取れず、ゴールデンGP川崎の時は「前日のウォーミングアップでバトン合わせした程度」(高橋)だった。世界選手権の前には代表合宿の日程も取れるため、バトンパスも向上するはずだ。

 4人の走りとバトンパス。すべてが噛み合うことはなかなかないが、現在の日本女子チームは、走りとバトンパスの両方に伸びしろがあるだけに、世界選手権で日本記録を更新する可能性は高いと言える。

 加えて現在の日本女子には、今回の4人以外にも有力選手が控えている。これも一つの強みだ。'09年に日本記録を出した時の3走だった27歳のベテラン渡辺真弓は今季11秒59(追い風2.0m)、そして日本陸上界注目の高校1年、土井杏南が5月のインターハイ埼玉予選で、日本高校歴代2位にあたる11秒60(追い風2.0m)を出している。こうした国内の競争が、上位選手を刺激するはずだ。

 '09年世界選手権では、男女400mリレーの両方で決勝に残った国は4カ国だけ。今年、日本がそこに仲間入りできるか期待は高まる。

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