Column from GermanyBACK NUMBER
「シルバーコレクター」とは
呼ばせない。
text by
安藤正純Masazumi Ando
photograph byGetty Images/AFLO
posted2009/02/26 00:00
ラバディアはバイエルンのクリンスマン監督より2歳若い。しかし選手をどう管理するかではクリンスマンとかなりの差がある。1日8時間、クラブ内で練習・語学学習・ミーティングなどに費やすバイエルンに対し、ラバディアは前日の試合内容が良ければ2日連続で休みを与え、ディスコに出かけようが酒を飲もうが目くじらを立てることもない。放任主義ではないが、選手に大人としての意識を自発的に持つように指導しているのだ。ふだんの厳しい練習から解放することにより、生活パターンにメリハリをつけ、それを試合へのモチベーションに利用する。そういった考えに基づいている。
優勝経験のないレバークーゼンは過去10年間、間断なく代表選手を輩出しており、集団よりも個の優秀さが光るユニークなチームである。今季は後半からトニ・クロースがレンタル加入して、中盤がいっそう華麗に変身していくはず。
問題はチームの安定性である。前半戦で一度は首位に立ったのだが、その座をキープ出来ずにズルズルと順位を落としている。最近5試合のホームゲームの成績は1勝1分3敗。これではアウェーで首位のホッフェンハイムに勝っても意味がなくなる。
ゴール数にはある程度満足しているラバディア監督も、これには頭が痛いはず。事態を改善する妙薬はあるだろうか。“自社製品”のアスピリンでも飲んでみますか?