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マイナーリーグの食生活。 

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荒川祐輔

荒川祐輔Yusuke Arakawa

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photograph byYusuke Arakawa

posted2004/07/06 00:00

マイナーリーグの食生活。<Number Web> photograph by Yusuke Arakawa

 今回のテーマは「マイナーリーグの食生活」について、みなさんにお伝えしたいと思います。皆さんが考えているマイナーの選手の食生活は「ハンバーガー」と考えているでしょう。現実もほとんど変わらずその通りです。まあ、ハンバーガーだけではないですが、パスタやピザ、ホットドックなど味が濃い食事ばかりです。ホームでの試合があるときは、自分はなるべくアパートで食事を作って食べるようにしています。作ると言ってもご飯を炊いて、フライパンに適当に食材を入れて炒めてるだけですけどね。だけど、ハンバーガーよりかはいいかなと自分では思っています。

 今、僕がプレーをしているのはAクラスの一番上のリーグです。去年過ごしたのがショートシーズンだったので、今いるところよりは下のレベルでした。やっぱりレベルによって、出る食事も少しずつ変わっているなと思いました。去年は一回の食事や試合前の食事の数や種類が少なかったのですが、今年は数も種類も増え試合前の食事では、フルーツなどがでたりします。去年は出るとしても、そう頻繁には出ていなかったことを覚えています。

 球団が用意してくれる食事は、ホームのときは試合前・試合後、ロードゲームのときは試合前だけです。試合後は、滞在先のホテルの近くにある、食事できるところを探し食事をします。マイナーリーグが本拠地としている町は、はっきり言って大きい都市ではないので、滞在先の回りにたくさん食事の出来る場所もないし、車も持っていません。また、試合が終わってからは、開いているレストランもなかなかないので、近くにあるファーストフードやデニーズなどの二十四時間開いている店に行くしかないわけです。デニーズと言っても日本のデニーズのイメージとはかけ離れています、メニューはアメリカなので、さすがにハンバーガーやサンドイッチ中心のメニューしかありません。日本と一緒なのはステーキがあるぐらいですかね。ご飯は付いてきませんけど・・・。

 ロードゲームのときはミールマネー(食事代)が出ます、一日20ドルです。そのお金の中で朝飯・昼飯・夜飯を食べるわけです。しかし、一日20ドルで3食を食べるわけですから、当然一食分の使うお金は決まってきます、まあ6ドルぐらいですかね。日本のようにコンビニに弁当やおにぎりなどが置いてあればいいのですが、アメリカのコンビニにはそんなものはありません。ほっかほっか亭などの弁当屋さんがあれば、一食分600円出せば色々なメニューの中から選んで満足の行く食事が出来ますが、アメリカには当然そんなのはありませんから、マイナーの選手はハンバーガー中心の食生活になってしまうわけです。上に上がればまた話は違ってくるんですけどね。みんながその生活から一日でも早く抜け出すように、必死でやっているわけです。

 日本に居るときには、食事に苦労はしなかったのですが、さすがにここはアメリカ。日本ではないので当たり前といったら当たり前ですが。食事は人間にとって大切なことなのでとりあえずハンバーガーでも食べないと、という気持ちで食べています。そのせいか日本に帰ったら、ハンバーガーやピザなどを食べる機会が減りました。アメリカでもういいっていうくらい食べていますから……。

 まあ、マイナーの選手はこんな感じで食生活を送っています。アメリカの選手は普通の食事かもしれませんが、僕達日本人の主食は米なのでやっぱりハンバーガーだけでは飽きてしまいますし、日本食が一番です。

では、また。

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