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兄姉に続き優勝狙う名馬カジノドライヴ。
text by
片山良三Ryozo Katayama
posted2008/06/12 00:00
低調と言われた今年の3歳世代だが、実は1頭だけ規格外の凄いヤツがいる。日本で走ったのは新馬戦の1回きり。武豊騎手を背に、2月23日の京都ダート1800mを大差で圧勝した、カジノドライヴ(牡3歳、美浦・藤澤和雄厩舎)がその馬だ。
生まれはアメリカ。超良血馬が集結することで知られる、同国ケンタッキー州の「キーンランド・イヤリングセール」に上場され、日本の山本英俊オーナーが95万ドルで落札した。その時点で、二つ上の兄ジャジルが日本の菊花賞に相当するベルモントSを勝っていたが、さらにその1歳下の姉ラグストゥリッチズも翌年兄の足跡を追ったことで価値が何倍にも膨らんだ。牝馬がそれを制したのはなんと102年ぶりの快挙だったそうで、山本オーナーは結果として大変な買い物をしたことになる。