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ひと回り大きくなって井上康生が完全復活。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byShino Seki

posted2006/06/22 00:00

ひと回り大きくなって井上康生が完全復活。<Number Web> photograph by Shino Seki

 微笑といってもいい穏やかな笑顔で、喜びをかみしめていた。6月3、4日の全日本実業柔道団体対抗で1年5カ月ぶりに大会に出場した井上康生だ。

 内容が圧巻だった。綜合警備保障のメンバーとして出場した井上は、初戦の大金良二(ダイコロ)相手に開始1分、内股で一本勝ちを収める。続く準決勝、アテネ五輪90kg級銀メダルの泉浩には、一瞬の隙を見逃さず送り襟絞めで一本。決勝では再び内股で一本。対戦相手の新日本製鐵、永井亮平はチームメイトに「強え。防げるかなと思ったけど」と首を振った。内股は井上の最大の武器である。分かっていても止められない切れ味が、なによりも復活のほどを物語っていた。

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