SCORE CARDBACK NUMBER
若きトップ選手の引退が
相次ぐのはなぜか。
~長期テニスツアーの過酷さ~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byHiromasa Mano
posted2009/09/09 06:00
クライシュテルスは、'07年全豪ベスト4の4カ月後に引退。2年ぶりの復帰は吉と出るか
元世界ランク1位で、杉山愛のダブルスパートナーも務めたキム・クライシュテルス(ベルギー)が、2年ぶりにツアー復帰した。「興奮したわ。この日のために長い間、練習してきたんですもの」と語ったクライシュテルス。復帰戦となった米国シンシナティ大会で全仏覇者のスベトラーナ・クズネツォワ(ロシア)を撃破するなど、26歳になってもその力強さは健在だ。
看板選手のカムバックは朗報だが、それにしても、このクライシュテルスといい、昨年、25歳でツアーを引退したジュスティーヌ・エナン(ベルギー)といい、なぜトップ選手が若くして引退に追い込まれるケースが相次いだのか。2年前、自身のウェブサイトで引退を発表した際、クライシュテルスはこう書いている。