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秋の名勝負に水を差した、
審議の末の思わぬ結末。
~ブエナビスタ降着に異議あり~ 

text by

片山良三

片山良三Ryozo Katayama

PROFILE

photograph byYuji Takahashi

posted2009/11/04 06:00

秋の名勝負に水を差した、審議の末の思わぬ結末。~ブエナビスタ降着に異議あり~<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

鼻差でレッドディザイア(写真奥)に負けたブエナビスタ。降着は関係者も当惑していた

 永く歴史に残るはずの名勝負に、あろうことか主催者側が水を差して後味を悪くしてしまった。秋華賞、ブエナビスタの降着「事件」である。

 舞台となった京都の内回り2000mは、1コーナーまでの距離が短いため、そこで後手を踏んで外を回されるのは致命傷になりかねない。どのレースでも大外をブン回って直線の豪脚だけでねじ伏せて勝ってきたブエナビスタでも、今回だけはそのコース特性を考慮して中団馬群の内というポジションにつけた。これは、レッドディザイアを手強いライバルと認めた証拠でもあったろう。

「自分の競馬をするだけ」とあえてブエナビスタを意識しない作戦を語っていたレッドディザイアの四位洋文騎手だったが、蓋を開けてみれば相手をしっかり観察しての競馬。常に宿敵の2~3馬身前を進みながら、五感を集中させて気配を探っているのが伝わってきてゾクゾクした。安藤勝己騎手ももちろん同様。まさに真剣での斬り合いである。

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