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【言葉の魅力を深掘り】フィギュアスケートの‟女王”坂本花織が『Number』に語ってきた「まさか」と「涙のワケ」《独占インタビュー集》

photograph by Asami Enomoto / JMPA
 フィギュアスケート女子・坂本花織選手を『Sports Graphic Number』はデビュー時から追いかけてきました。独占インタビューの中から日本のエースの素顔が透ける言葉を紹介。ページ下部には坂本選手の記事を厳選して12本アーカイブしましたので、たっぷりお楽しみください。

 グランプリファイナル、日本選手権、そして世界選手権と出場する試合で「全勝」という快挙を成し遂げた2023-2024シーズン。その直後にも、こんなユーモラスなコメントが飛び出しました。

「人生には3つの坂があるのと一緒です。『上り坂、下り坂、まさか』。そんな人生を常に送っているので(笑)。自分の人生ってほんとうにハプニングとトラブルとアクシデント……全部一緒の意味だけど、そういうのしか起こってなくて。時間が経てば笑い話になることだな、また一つネタが増えたなって思いました」(初出:Number1094号[世界女王インタビュー]坂本花織「まだ達成感はないです」。記事のリンクはこちら

 順調だったシーズンの終了直後にどういうことか。その真意は、ぜひ記事でご確認ください。

 そして昨シーズン、3連覇中だった世界選手権ではアメリカのアリサ・リュウ選手に惜敗。その試合の直後、表彰式での生々しい胸中を語った言葉には、世界の頂点を争うアスリートの偽りのない感情が溢れています。

「最初ハグしたときは『おめでとう』という気持ちだけで……だけではないな、おめでとうが90%くらい、悔しいが10%くらいだったんですけど……。見渡すとリーダーズチェアとキスクラの後ろのスクリーンに『WORLD CHAMPION ALYSA LIU』と出ていて、それを見て『自分じゃないんだ』と自覚した途端に、悔しさがどんどん込み上げてきました。

 涙の量が明らかに増えて、最初、ツーだったのがボロボロって。そのときはあまり自分の感情が理解できてなかったんですけど、ハグが終わって次に見たのは(日本スケート)連盟の方たちだったんですよ。なんとも言えない悔しそうな顔をしていて、それを見て私も悔しさが100になってしまって、『あ、これは悔しいという感情だ』と気持ちが変わっていきました」(初出:Number1118号[3度目の五輪に向けて]坂本花織「私にはこの悔しさが必要だった」。記事のリンクはこちら

 そのスケートでファンを魅了するのはもちろん、飾らない言葉でも人々を惹きつける坂本花織。ミラノでのラストダンスが待ち遠しい。