「海外に出るのは18歳だとちょっと遅いね。Too late、遅すぎるというわけではないけれど、16歳くらいで出た方がいいと思っています。英語、スキル、環境、いろんなことに慣れるためには高校時代の経験が大切。18歳だとクセがついてしまうんです」
こう語るのは、昨季Wリーグで富士通レッドウェーブを優勝に導いたBT・テーブスさんです。テーブスさんはカナダに生まれ、バスケットボール選手としては母国の他にドイツ、日本でプレー。2011年以降は日本国内で複数のチームを指導してきました。また男子日本代表のテーブス海、その弟の流河の父親でもあります。
男女ともオリンピックに出場、BリーグやWリーグも盛り上がりを見せ、特に男子では10代後半からアメリカの大学に進む選手も多くなってきました。そんな進化を遂げている日本バスケットボールがさらに強くなるために、そして八村塁、渡邊雄太に続く日本人NBAプレーヤーを輩出するために何が必要なのか、世界のバスケ事情を知る指揮官に話を聞きました。
ヒントの一つが海外挑戦をする年齢。冒頭のようにより早い時期に海外に飛びだす必要性を、高校2年生になる年にアメリカへと渡った2人の息子を見ていた経験をベースにし、また日本のミニバス以降続く学生年代の強みについても触れながら語ってくれました。
また「留学先はアメリカである必要はない」と言います。どういうことか。
「アメリカよりも、ヨーロッパの方がファンダメンタル(基礎)やチームプレーの面では優れた指導をしていると思います。シューティングスキルについての指導もアメリカより上。アメリカは高校でも、大学でも全体的にバスケットボールが雑というか、選手の運動神経に任せたプレーが多いし、そういう選手しか生き残れなくなっている。それに競争意識やハングリー精神が強烈ですから、誰でもやっていけるわけではありません」
動画ではこれらの言葉をもっと深く解説していることはもちろん、以下のような項目についても聞いています。
・過去10年、日本バスケはどこが最も進化したのか
・自分自身と「トム」のような外国人監督の役割
・海と流河、6歳違いの兄弟は「全然似ていない」
・日本人NBA第1号・田臥勇太は何が凄かったのか?
・ヨーロッパ経由NBAの確率を上げたスカウティングの変化
・男子チームと女子チーム、指導者にとっての大きな違い
・日本人女子選手の「最大の長所」とは?
息子2人の希望通り早くにアメリカへ留学させ、富士通でも町田瑠唯選手をWNBAに送り出した指揮官が語った日本バスケットボールの未来とは? バスケファン必見の示唆に富む内容となりました。
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