J・バトンがヨーロッパラウンド開幕戦のスペインGPを制し、4勝目を挙げた。ブラウンGPは、昨年コンストラクターズ王者のフェラーリと同様の勝ちっぷりで、まさに順風満帆である。
しかし、スペインでのこの勝利は“敵失”に助けられた面もあった。バトンは予選でPPを獲ったものの、スタート直後の1コーナーでチームメイトのR・バリチェロにかわされ、主導権を明け渡してしまった。また、予選4位のマッサがダッシュを見せ、オーダーはバリチェロ、バトン、マッサ、ベッテルに一変した。
ベッテル、バリチェロ共に、誤算だらけのレース展開。
バトンが最も警戒していたS・ベッテルは、マッサに完全に押さえ込まれ、いまひとつペースが伸びないフェラーリに従わざるを得ない展開になった。抜くポイントがほとんどないこのコースでは、唯一1047mのストレートエンド、1コーナーがチャンスゾーンなのだが、最高速で優るマッサに仕掛けることすらできなかった。ベッテルの敗因はスタートに尽きたと言っていい。
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photograph by Hiroshi Kaneko