一発を持っているわけでもなければ、打たれ強いわけでもない。70kgクラスでは体の線も細い方だ。にもかかわらずSB日本ウェルター級王者の宍戸大樹(シーザー)はとてつもなく強い。昨年秋、リザーバーながらS―CUPで準優勝したのを皮切りに、“日本人キラー”のチャンプアック(タイ)、“欧州の強豪”オーレ・ローセン(デンマーク)、“K―1からの刺客”大野崇(正道会館)、“韓国の魔裟斗”イム・チビンらを連破。実力で“シュートボクシングのエース”の称号を手にした。
なぜ強くなったのか? そんな質問をぶつけると、宍戸は自分の弱さを認めたからと答えた。「以前は自分も一発で倒せる時が来るんじゃないかと期待していました。でも、先輩の緒形健一さんのパンチや土井広之さんのローキックのように、これという必殺技を持っているわけじゃない。自分の限界を知った時に、何か吹っ切れたものがあったんですよ」
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photograph by Isao Kanda