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代表の合宿地をボンに決めたジーコの真意とは。

2009/03/08

 ボンの街に行って、がっかりした。

 W杯期間中の日本代表のホテルと練習場が、“4年に1度のW杯”という基準で見ると意外にしょぼいのだ。ホテルは街中にあるために部屋が狭く、高級ホテルというよりはビジネスホテルに近い(事実、会議によく使われる)。練習場は市営で、普段は無料開放中。プロの施設と比べたら、月とすっぽんだ。

 でも、よくよく考えたら、大もうけしている日本サッカー協会が、金をケチってここを選んだとは思えない。そこにはジーコ監督の深い意図が隠されているに違いない──。

 一般的に“サッカー大国”は、選手を隔離できる郊外のホテルを好む。ドイツは高い壁に囲まれたベルリンの“城ホテル”、オランダはフライブルク郊外、黒い森のど真ん中のホテル、アルゼンチンはニュルンベルク近郊、アディダス本社の“接待用ホテル”に泊まる。ボンを拠点とするポルトガルも、山の上の高級ホテルを選んだ。外部を完全に遮断して、選手をプレッシャーから守ろうという考えだ。

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photograph by Shinya Kizaki

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