巨人の阿部慎之助前監督に“昭和の指導者”というレッテルが貼られるきっかけは、二軍監督時代の2020年のある出来事だった。
開幕前の練習試合で巨人の二軍が早稲田大学に敗れた。試合後、阿部監督が選手たちに約1時間の罰走を課したのである。本当は怒りに任せた罰走ではなかった。開幕を控えて選手の気持ちを切り替え、もう一度、自分たちの野球に対する向き合い方を見直させる。敗北にけじめをつけるための、いわば儀式だったのである。
ところがこの報道にかねてから「無駄な走り込みは選手の故障やパフォーマンス低下につながる」と主張してきたダルビッシュ有投手(現サンディエゴ・パドレス)が反応。SNS上で論争が一気に広がり、阿部前監督にはあらゆる場面でパワハラ気質の“昭和の指導者”というレッテルが一面的につきまとうことになった。
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photograph by Hideki Sugiyama
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