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【動画】「駅伝と陸上ってちょっと違う」早稲田大学・鈴木琉胤が語るランナーとしての“美学”と箱根駅伝区間賞の舞台裏「メンタルが9割かな、と」《徹底解剖④》

2026/09/19
 大学駅伝の注目チームを動画インタビューで掘り下げる「徹底解剖」シリーズ。今回は超強力なルーキー3名を迎え、16年ぶりの箱根駅伝制覇を狙う早稲田大学をピックアップする。
 第4弾は、2年生・鈴木琉胤選手が登場。前回の箱根駅伝では衝撃的なタイムで区間賞に輝き、今季はトラックで強さと速さを兼ね備えた走りを披露している。名実ともに「Wのエース」の称号が似合うようになってきた20歳にじっくりと話を聞いた。花田勝彦監督小平敦之選手、山口竣平選手のインタビューは公開中。増子陽太・本田桜二郎・新妻遼己のルーキー3名による座談会の動画も近日中に公開予定です> 

 昨年度、ルーキーイヤーの鈴木琉胤は箱根駅伝で衝撃的な走りを見せた。

 往路の4区を任され、区間賞の走りで2つ順位を上げる活躍。区間歴代2位となる1時間00分01秒という記録は、2023年に“最強の留学生”と称されたイェゴン・ヴィンセント(東京国際大/現・Honda)が出した区間記録にあと1秒と迫るものだった。鈴木に快走の要因を問うと、こんな答えだった。

「なんで走れたんだろう。僕が聞きたいかな(笑)」

 小田原中継所に勢いよく駆け込んだため、すぐにウォッチを止めることができなかったが、速報タイムを伝えられた瞬間のことを「僕も驚愕しました」と振り返る。

箱根駅伝で快走した鈴木 photograph by Yuki Suenaga
箱根駅伝で快走した鈴木 photograph by Yuki Suenaga

 

 鈴木は本番に強い選手だ。「練習ではチーム内でそんなに強いわけではない。同じレベルの先輩、後輩と比べると、たぶん一番弱いです」と話すが、心のスイッチが切り替わると、照準を定めたレースで途轍もないパフォーマンスを見せてきた。

「僕は、メンタルのコントロールっていうか、ゾーン的なものに入るのが得意だと思っています」  

 2年目を迎えた今季の前半戦も、狙ったレースは外していない。鈴木が前半戦ベストレースに挙げるのが4月の金栗記念選抜陸上だ。5000mに出場した鈴木は「タイムを出す」と決めていた大会で、13分20秒64の自己ベストをマークした。

 このレースにはもうひとつ、胸の内に期していた思いがあった。それは入学したばかりの後輩・増子陽太との勝負。春先のSpring Trial in Waseda(1500m)、モーリー・プラント競技会(3000m)と連敗しており、「3連敗だけは避けたかった。チャレンジャーとして行こうって決めていました」と言う。そして、きっちりと後輩にも先着し、先輩としての意地を見せた。

 6月の日本選手権5000mでは、2年連続の学生最上位どころか、4位入賞と健闘。その実力が学生の枠を超えたものであることを示した。さらに、勝利にこだわったU23アジア選手権5000mでは、狙い通りに金メダルに輝いた。

 動画インタビューでは、自身のメンタル面との向き合い方について詳しく話しており、鈴木の強さの秘密を垣間見ることができる。

日本選手権では増子や中大・岡田らに競り勝った photograph by Asami Enomoto
日本選手権では増子や中大・岡田らに競り勝った photograph by Asami Enomoto

 昨季からのフィジカル面の成長も実感している。本番に強いがゆえに1戦1戦ごとのダメージも大きい。これまではなかなか連戦をこなせなかったが、今季は、試合が続いても安定して高いレベルのパフォーマンスを発揮している。

「昨年は、脚のケガもありましたけど、(5000mで)13分30秒台を安定させたいと話していたのに、それができなかった。今シーズンは金栗、日本選手権と、13分20秒台を並べられた。すごくスタミナが付いているんじゃないかなって思っています。ただ、去年と今年とで何かを変えたわけではない。箱根駅伝があったことが大きいんじゃないかなと思っています」

 日本選手権では優勝した森凪也(Honda)とのトラックのラスト1周で“2秒”の差をつけられており、それは自身に残された「課題」だ。だが、今はすでに距離に意識を置いた駅伝向けのトレーニングにシフトしている。

「トラックで存在感を発揮していた選手が、箱根でも疾走できたら楽しい。僕は、駅伝と陸上ってちょっと違うなって思い始めています。陸上をやりたいなら、そのために駅伝をやるし、そのために駅伝で勝ちたい。そういう捉え方がすごくかっこいいなと思っています」

 箱根駅伝に向けた取り組みに、ランナーとして大きな可能性を見ているようだ。詳細については動画インタビューをご覧いただきたい。

5000mの先に箱根駅伝がある方が「面白い」

 動画では自身の現在地や課題を含め、次のようなテーマについて話してくれた。

  • 応援の数が増えた実感は「ある」「プレゼントも」
  • 「メンタルが9割」自分でも驚いた箱根駅伝4区の走り
  • 体付きが変化「フォームは変わるもの」
  • 今季前半戦のベストレースは「金栗」。日本選手権の収穫は?
  • 日本一までの“2秒”という差「400mの選手に話を聞いて」
  • 悲願の国際タイトル獲得
  • 5000mの先に箱根駅伝がある方が「面白い」
  • 「何かもらうものがあった」山口竣平先輩の熱い走り
  • 「(去年までは)物足りない竣平さん」だったけど
  • 個性派をまとめる小平キャプテンのチーム作り

 トラックと駅伝は別物と感じつつも、来シーズンにさらなる飛躍を遂げるために、今季の駅伝も全力で取り組み、チームで頂点を目指す。昨年度は納得のいく走りを見せられなかった出雲駅伝と全日本大学駅伝も、初っ端からエンジン全開で区間賞に挑むつもりだ。(8月17日取材)

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photograph by Nanae Suzuki

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