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【動画・前編】「あの試合がチームの分岐点」黒川虎徹が語る岸本隆一と相対した琉球戦と“フランチャイズプレイヤー”への憧れ《アルティーリ千葉特集③》
Bリーグを中心に日本バスケの魅力と現在地、そして伸びしろを深掘りする連載「Basketball Boice」。今回は、B1昇格1年目のシーズンを終えたアルティーリ千葉のポイントガード、黒川虎徹のインタビューを前後編にわたってお届けする。前編では今シーズン、チーム、そして自身が掴んだものを中心に振り返ってもらった。後編では、自身のバスケットキャリアから初めて名を連ねた男子日本代表候補としての意気込み、そして自身が描く理想の選手像までに迫っている(後編は近日中に公開予定です)。
<NumberPREMIERではアルティーリ千葉を特集。公開中の新居佳英CEO、今季限りでの引退となった大塚裕土選手の動画インタビューもあわせてお楽しみください>
今シーズン、その存在感をB1で知らしめた選手のひとりだろう。
身長175cm、ポジションはポイントガード。普段は「めちゃめちゃシャイ」と言う黒川虎徹だが、コートに立てば別人のごとく「強者」としての風格を漂わせる。
巧みなボールハンドリング、リングに向かう力強いドライブ、勝負所で決め切るアウトサイドシュートで相手を翻弄する姿は、シーズンが進むにつれ次第にB1にインパクトを増していった。
「戦績としては苦しいシーズンでしたが、個人としてはものすごく成長できたという実感があります」
黒川はB1初年度のシーズンをそう振り返る。

想定していたとはいえ、当初はB1へのアジャストに時間を要した。選手同士のフィジカルコンタクトの強度、攻守の駆け引きにおいて「いい意味でずる賢い」というプレーの質、マークマンのスピードにショットブロッカーの高さ、外国籍選手のレベルに至るまで、すべてが一段上のものだった。
さらに11月中旬には大黒柱のブランドン・アシュリーが前十字靭帯断裂等の大怪我で戦線を離脱した。苦しいロスター状況での戦いを強いられたが、アシュリー離脱の穴を埋めるべく、黒川は「チームを勝たせるため」の選択肢の一つとして、得点面でより積極的なプレーを見せる。チームとしても年明けの全日本(天皇杯)でベスト8入りを果たしたあたりから徐々に突破口を見出し始めると、空気が少しずつ変わっていった。
チーム、そして黒川自身の大きな転機となったのが2月、琉球ゴールデンキングスとのホーム初戦だった。大ベテランの岸本隆一(現・京都ハンナリーズ)との打ち合いに怯むことなく挑み続けた。チームとして残り16秒で3度のリードチェンジが起こる激闘を演じ、惜しくも敗れたものの、「一度追いつけたという経験がチームを変えた」と黒川は言い切る。
「一度経験することで、もう一度できるんじゃないかという気持ちが生まれる。成功体験がないと、本当に合っているのかどうかもわからない」
その言葉には、苦しい状況を経て得た確信が宿っていた。
B1で戦うために「あえて脱力する」
個人のパフォーマンスで目を引いたのは、得点力だった。後半戦の25試合中21試合で2ケタ得点をマーク。では、その得点面での覚醒はどこからきたのか。要因を尋ねると、黒川は「特に変えようとしたことは何もない」と答える。開幕から試合が終わるたびに課題を洗い出し、すぐに修正する。そのトライアンドエラーの地道な積み重ねが、後半戦に実を結び始めた。
技術面での最大の変化は、「力を抜く」という発想の転換だった。
「B2時代はフィジカルで押しきれていたが、B1ではそれが通用しない。あえて脱力することで相手とのコンタクト時のミスが減っていきました」
得点力とボールキープが安定したことで、オフェンスでの積極性も増していった。ペイントタッチ(フリースローレーンの制限区域にボールを保持して攻め込むこと)にプルアップ(ドリブルで持ち込み、そのまま自分でシュートを打つこと)からの3ポイントシュートの増加は、同時に味方を生かす側面にも影響を与え、プレー全体の幅を広げることになる。アシスト数リーグ12位(平均4.9)は、その証左だ。
「チームが僕にボールを託してくれるようになったのが一番大きい」と黒川は語る。
黒川個人にとっては、B1で戦える確かな手応えをつかんだ一年だった。

この動画では他にも次のようなことについて語ってもらっている。
- オフの過ごし方
- 今季印象に残っている試合は?
- アルティーリ千葉での2年半を振り返って
- 大塚裕土から次期主将候補として指名を受けたこと
- フランチャイズプレイヤーを目指して
Bリーグオールスターにも初選出されるなど、飛躍の時を迎えた黒川選手の約30分間のインタビュー、ぜひご覧ください。(5月13日取材)
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