「第70回大阪杯」(4月5日、阪神芝2000m、国際、定量、1着賞金3億円)は、今年がGI昇格10年目。満開の桜の下に過去最高のメンバーが集結して、節目に鮮やかな彩りを添えた。
堂々と古馬中距離チャンピオンの座に就いたのは、1番人気に支持されたクロワデュノール(牡4歳、栗東・斉藤崇史厩舎、父キタサンブラック)だった。

凱旋門賞14着、ジャパンカップ4着と、昨秋に痛い連敗を喫したクロワデュノールには、水面下でクリスチャン・デムーロの起用が取り沙汰されていたが、最終的に鞍上に収まったのは北村友一。彼自身が乗り替わりの気配に気づいていないはずはなく、追い切り日に行われた共同会見でも「たくさんの方々がつないでくださった継続騎乗だと思いますし、感謝の気持ちを忘れずに挑みたい」と、その複雑な心境を吐露していた。それだけに、1着の枠場に引き上げてきたときの表情はまさに安堵。まずは「ホッとしました」の言葉が出たのは本音だったに違いない。
斉藤調教師は、休み明けのクロワデュノールに残っている太め残りの感触を最後まで気にかけていた。GIレース恒例の追い切り後の水曜の計量が、前走時から14kg増の526kg。その数字以上に、斉藤は太いと感じていた。
レース当日の早朝、坂路で乗り込み
そこでなにをしたかといえば、レース当日の早朝、馬運車に乗る前に坂路で乗り込みをすることだった。「(4ハロン)73秒程度ですから、気持ち程度(の負荷)です」と振り返ったが、斉藤の調教師としてのキャリアで初めてやったこと。40年の取材経験がある筆者も、このルーティーンは聞いたことがなかった。結果がいい方に出なかったら批判必至。それでも、やれることはすべてやろうと考えた斉藤の勇気に勝負の神様が微笑んでくれたということだろう。
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