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「このパドックにサウナがあれば…」海外F1メディアが本音で語る角田裕毅を“愛すべき理由”「私よりも妻のほうがユウキのことを好きだからね」

バネッサ・ゲオルグーラス(SPEEDWEEK.com)

ユウキは、私が2009年のモナコGPからF1を取材してきた中で、最も好きなドライバーの一人です。彼はコース上でもコクピットを降りてからも素晴らしいエンターテイナーであり、とてもユニークな自己表現をします。
ドライバーというのは、常に社会的に望まれるように振る舞うことが多く、大抵の質問に当たり障りのない答えを用意しているものです。でも、ユウキはメディアが聞きたいことを答えるのではなく、自分の考えを率直に語ってくれます。
あるグランプリの囲み取材でのこと。記者が「何か叶えたいものはあるか?」と質問をしたときに、ユウキが答えた内容を今でも覚えています。彼は「世界中のどこにでも瞬間移動できる超能力が欲しい」と答えたんです。ルーキーイヤーのシーズン序盤、彼はまだイギリスに住んでいました。だから、「レースの週末に自宅へとテレポートできたら素晴らしいですね」と言ったんです。
でも、その後でこう付け加えました。
「ただ、僕が住んでいるのはミルトン・キーンズだからなあ……サーキットにいたほうがいいかな」
ミルトン・キーンズは美しい街ですが、レッドブルやホンダのファクトリーもある典型的な工業団地で、ユウキのような若者が遊ぶような街ではありません。この発言に部屋中のジャーナリストが笑いましたが、イギリス人だけは笑いませんでした(笑)。そういった裏表がないところも、彼の魅力のひとつだと思います。
ユウキがF1に来るまでは、マックス(・フェルスタッペン)が一番、魅力的だったけど、ユウキが来てからは間違いなく彼がナンバーワン。だから、今年のレッドブルの囲み取材はいつも大勢の人たちで賑わっています。
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