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【3本塁打10奪三振】大谷翔平「史上最高の一日」の舞台裏…ベッツは「マイケル・ジョーダンのような存在。我々はついていくだけ」《番記者の視点》
その日も雲一つないロサンゼルスらしい青空が広がっていた。10月17日。3連勝で迎えたブリュワーズとのナ・リーグ優勝決定シリーズの試合前。いつも通り、ムーキー・ベッツが遊撃の位置でハンドリング練習のルーティンを行い、山本由伸や佐々木朗希が左翼付近でキャッチボールを行っていた。
「1番・投手兼DH」でポストシーズン2度目の先発登板を任された大谷は、普段と同じように試合開始約30分前の午後5時過ぎにグラウンドに姿を現した。投げて、打って、2年連続ワールドシリーズ進出を決める。そんなストーリーを誰もが描いていただろうが、待っていたのはその想像を大幅に上回るとんでもない一日だった。
初回のマウンドに上がった大谷は先頭打者に四球を与えた後、3者連続三振。2番ジャクソン・チョウリオを空振り三振に仕留めた直球は、100.3マイル(約161.4km)を記録した。その裏の打席。フルカウントから右翼席上段へ先頭打者弾を突き刺した。今季のポストシーズン2本目、登板日ではレギュラーシーズンを通じてメジャー初の先頭打者弾で幕を開けた初回は、しかし、始まりに過ぎなかった。
3対0とリードした4回の第3打席は右翼最上段コンコースの屋根に直撃して外に出た飛距離469フィート(約143m)の場外弾。マウンドでも4回からスプリットを解禁して躍動し、投手復帰後最多の10三振を奪った。今季最長となる7回のマウンドに上がり、四球と安打で無死一、二塁とした時点で球数が100球に達して降板。6回2安打無失点の投球に、ベンチへと引き揚げる際にはスタンディングオベーションを受けたが、本人は走者を残しての降板に納得ができなかったのか、首を振りながらやや不満そうな表情を浮かべていた。
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