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「ともに戦いたいと思える人と」宇野昌磨が見せたキス&クライでの“孤独な涙”とランビエルへの信頼「コーチ不在は楽しくないって」<アーカイブ記事/2019年>
11月16日、モスクワで開催されたロシア杯の男子フリーの日。宇野昌磨は、ステファン・ランビエルコーチのアドバイスにしっかり耳を傾け、何度も頷いて氷の中央に出て行った。
デイビッド・ウィルソン振付によるフリー「Dancing On My Own」は、メインコーチ不在の今季の宇野の状況を考えると、ちょっとはまりすぎのタイトルではある。
冒頭の4回転サルコウでは転倒。次に予定していた4回転トウループの踏み切りに入りかけたが跳ばずに終わり、演技後にテレビ取材で「スルーしやがって」と自嘲するような言葉を残した。だがその後の演技では、2度のトリプルアクセル、単発の4回転トウループなどを成功させると、最後のコレオステップを短くして、冒頭でスルーした4回転トウループのリベンジに急遽挑んだ。結果は転倒に終わったが、それでも笑顔で演技を終えた。

リンク際で見守っていたランビエルコーチは戻ってきた宇野をハグし、「グッド・トライ」と2度繰り返して「でも(最後は)3回転トウループでも良かったかも。(成功すれば)何のジャンプでも。でもグッド・ファイトだった」と労った。
実際ルール上では、すでに2度跳んでいたトリプルアクセル以外どのジャンプでも跳ぶことができた。ランビエルの言うように無難に3回転トウループをきめていたら、3位に入って表彰台に届いていただろう。でもそれよりも宇野にとって、攻めの姿勢を貫くことのほうが大切だったのかもしれない。僅差で4位に終ったものの、宇野は「決して練習は無駄にならなかった。ちゃんと生きた試合だったかなと思います」と演技後にすっきりした表情でコメントした。
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