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「昌磨にはテレパシー能力がある」ステファン・ランビエルが語る宇野昌磨と紀平梨花の成長<独占インタビュー/2021年>

2位で全日本は4連覇で途切れるも、宇野は大会後「スケートを楽しめた」とコメント
現役時代は、スピンを筆頭に芸術性が高く評価され、4回転ジャンプも得意とした名選手。現在は宇野昌磨、紀平梨花を指導している名コーチが、愛弟子たちの嬉しい変化と、北京五輪へのビジョンを語った。(初出:Number PLUS FIGURE SKATING TRACE OF STARS 2020-2021シーズン総集編 [コーチが明かす宇野と紀平の成長] ステファン・ランビエル  「滑る楽しみを忘れないで」)

 スイスで宇野昌磨、紀平梨花らの指導にあたってきたステファン・ランビエルコーチ。拠点とするスイス南西部のシャンペリーにあるリンクも、パンデミックが広がった昨年3月末から5月末まで閉鎖されていたという。

「再開してからも、マスクの着用や人数制限など、多くの規制がありました。チームとして、誰もが満足のいくトレーニングプログラムを作るのがとても難しい状況でした」

 そんな中で、宇野と紀平はいつからスイスでトレーニングを再開できたのか。

「昌磨は短期間日本に帰国したけれど、基本的にずっとスイスでトレーニングしていました。梨花は昨年の7月から12月のはじめまでスイスにいて、全日本選手権の前に日本へ帰国して、世界選手権の2週間前にまたスイスへ戻ってきました」

 だが昨年秋、宇野や紀平が出場を予定していたGPフランス杯が中止となる。当面の目標を失った。

「我々コーチは、試合のスケジュールを見ながらトレーニングのリズムを作っていきます。その試合がなくなってしまったため、モチベーションを維持して、選手たちが楽しくトレーニングを続けていくリズムを保つのは楽ではありませんでした」

宇野はこの1年でものすごく成長した。

 幸いだったのは、全日本選手権は開催となったこと。それを目標としてトレーニングを続け、12月にはランビエルも宇野に同行して来日している。

 一方、今シーズンから指導をはじめた紀平について、ランビエルはこう形容する。

「彼女はとても意志が強く、自分できちんと戦略を考える選手。何が目的なのかを見定めることができます。こちらがうまく彼女のツボをつけば、かなり複雑なことでも一度で覚える能力がある。身体能力の高さには、驚くべきものがあります」

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photograph by AFLO

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