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[韓国の重要人物]トミー・エドマン「日韓戦はワールドシリーズか」

2023/03/23
母が韓国出身の韓国系アメリカ人の俊足好打の二塁手は、'21年にゴールドグラブ賞に輝くなど、守備力の評価も高い。WBCでは14年ぶりとなる直接対決で、日本の脅威になりそうだ。

「正直、分からないよ。セカンドかショートだろうと思うけど、どちらかまだはっきり言われていない。でも全然気にしないよ、両方の準備をこなしている」

 トミー・エドマンがさり気なく言った。

 ミシガン州デトロイト郊外で生まれた彼は、WBCで初の韓国系メジャーリーガーとして同国代表入りを果たした。

 フロリダ州ジュピターにあるセントルイス・カージナルスのキャンプ地。厳しい日差しの中での練習終了後に話を聞いた。韓国代表に合流するためソウルへの出発日が近づいているが、ポジションがまだはっきり分かっていないという。しかし彼は気にも留めていないようだった。

 メジャー5年目を迎える27歳は、これまでピッチャー、キャッチャー、ファースト以外の全6ポジションを守っている。ルーキー時代の'19年には、サードを中心に5ポジションに就き、翌'20年は外野を中心にプレー。そこにショートも加わった。

 その年のオフに球団は2年連続ゴールドグラブ賞に輝き、7年間セカンドに定着していたコルテン・ウォンのオプションを行使せず手放した。代わりにセカンドを任せたのは、まだ29試合しかスタメン出場経験のないエドマンだった。その彼も'21年にはゴールドグラブ賞を初受賞した。

 だが、そこで彼の物語は終わらない。

 昨季は新人ブレンダン・ドノバンの昇格によりエドマンは主にショートを守りながら5ポジションに就いていた。2年連続30盗塁を決め、153試合に出場。打率.265、本塁打13、OPS.725(出塁率.324+長打率.400)の成績を残した。走攻守の三拍子が揃った選手とも言えるが、それ以上にカージナルスの戦力になっているのは、柔軟性や適応力だ。

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photograph by Yukihito Taguchi

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