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【独占インタビュー】比江島慎が語る「3P成功率」と宇都宮ブレックスのリベンジ「自分もレブロン・ジェームスのように」

日本代表としても活躍する比江島慎は34歳に
 昨季は3シーズンぶり3度目となる東地区優勝を成し遂げたものの、CSではクォーターファイナルで敗戦。今夏のパリ五輪も悔しい結果に終わった。そうした経験をすべて力に変え、エースは新シーズンに挑む。
 発売中のNumberPLUS「B.LEAGUE 2024-25 OFFICIAL GUIDEBOOK」より、[インタビュー]比江島慎(宇都宮ブレックス)「レブロン・ジェームズのように」を特別に公開します。

 モナ・リザが微笑みかけても、胸にスッと入ってはこなかった。

 日本代表が激闘を繰り広げたパリ五輪。フランス代表を追い詰めながらもあと一歩のところで敗れ、結果的には3戦全敗に終わった。チーム最年長の比江島慎は帰国前の気分転換にとずっと代表で戦ってきた富樫勇樹、渡邊雄太とともにルーブル美術館を訪れたものの、心にへばりついたモヤモヤが晴れることはなかった。

「悔しい結果には終わりました。ただ、東京五輪と比べれば試合内容は明らかに違っていて、日本代表の成長を感じ取れたことが唯一の救いでした。(世界との差は)縮まったという感覚はあります。だけど勝ち切るまでにいかなかったことも事実。日本が成長する余地はまだまだ残っているし、下の世代につながる大会になったと信じたい。個人的にはパリが最後の五輪。やり切ったと思っています」

 それは自分に言い聞かせるような口ぶりだった。代表に懸けてきた分、気持ちの切り替えはそう簡単ではない。だが、いかなることがあろうともくじけず、前に進もうとするのが比江島の比江島たる所以でもある。

CSでの苦い思い出「最後に力尽きてしまった」

 悔しい思いをしたのはパリのみならず。宇都宮ブレックスに戻れば、日本代表の戦いに集中するために一度、外していた感情が自然とよみがえってくる。

 昨季はレギュラーシーズンでリーグ最高勝率となる51勝9敗で東地区を制しながら、ワイルドカードで上がってきた千葉ジェッツとのチャンピオンシップクォーターファイナルにおいて1勝1敗で迎えた第3戦、ダブルオーバータイムの末に敗れ去るという悪夢を味わった。比江島が苦い表情で振り返る。

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photograph by Kiichi Matsumoto

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