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ホンダが迎えるラストシーズン、7年ぶりに誕生した日本人F1ドライバーとして世界に挑むのは、この新星だ。「衝撃の速さ」だけではない彼のストロングポイントと可能性を、本人の言葉とこれまでの軌跡から探る。
「今は旧型のマシンでプライベートテストを重ねて、3月の開幕に向けて着々と準備を進めています。クルマの動きや特性は自分がクルマをコントロールできるようにならないとなかなか掴みづらい。まだ完璧ではないですが、走行を重ねていくごとに理解できてきたし、タイムも上がってきているので、少しずつ限界を詰められている感触がある。他のルーキーに比べたら準備はできていると思いますね」
2月上旬、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダの本拠地イタリアでリモートインタビューに応じた角田裕毅の表情は自信に満ち溢れていた。
角田がカートを始めたのはマックス・フェルスタッペンと同じ4歳の頃。早くからカートで頭角を現し、'16年には鈴鹿サーキット・レーシングスクール・フォーミュラ(SRS-F)の門を叩いた。SRS-Fではスカラシップを逃すも、当時、校長を務めていた中嶋悟氏の推薦もあり、'17年はSRS/コチラレーシングからFIA F4日本選手権(F4)にフル参戦。その年の活躍を評価され、翌年にはホンダ・フォーミュラ・ドリーム・プロジェクトに選出され、ホンダの育成ドライバーとなった。
「自分を追い込んでいく感覚が好き」
'19年にヨーロッパへ渡ったあと、突然才能が開花したわけではない。幼い頃から類まれなセンスを放ち、国内ジュニアフォーミュラカテゴリーでは全42戦のレースに出場して20回のポールポジションを獲得、21回の優勝という戦績を残してきた。早いうちからその才能を発揮していたが、角田が驕ることは決してなかった。
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