1年のうちに2つの欧州カップ戦で優勝したスペイン人監督がいる。ペップ・グアルディオラでもシャビ・アロンソでもない。ホセ・ルイス・メンディリバルは昨季セビージャを率い欧州リーグで優勝。今年2月にオリンピアコスの監督に就任すると、3カ月でチームをカンファレンスリーグ優勝に導いた。オリンピアコスにとってはクラブ史上初の欧州タイトルだった。
63歳のメンディリバルの監督としてのキャリアは長いが、経歴は地味で、陽の当たらないところを歩いてきた。欧州で名が知られ始めたのはこの1年のこと。1部よりは2部の監督――そう言われることも多いが、メンディリバル本人は「私はたしかに1部リーグの監督じゃない。サッカーの監督なんだ」と気にせずに進んできた。気取ることはなく、風貌も地味。マドリードの広場のバルで、午後にビールを傾けていてもいまだに誰にも気付かれないだろう。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Getty Images