後がないオリックスは、第1戦で敗戦投手となった山本が先発。2回に阪神ノイジーに先制ソロを浴びたが、尻上がりに調子を上げる。紅林の2ランなど打線の援護もあり、山本は138球を投げて14奪三振で完投勝利。3勝3敗のタイとし、中嶋監督と抱擁を交わす。
限界を超えたエース山本の意地とプライド。
最終回のマウンド。8回まで126球を投じていてもなお続投した山本由伸の投球に驚きました。長らく彼の登板を見てきましたが、あんなにヘロヘロの球を投げる山本は見たことがない。それくらいリミットを超えた状態だったのだと思います。
8番の木浪に投じたフォークをライト前に運ばれ、もはやここが限界と思ったところで、気力を振り絞った。最後にもう一度ギアを上げて代打の渡邉諒をカーブとフォークを低めに決めて見逃し三振。さらに厄介な存在である近本を1球で仕留めて試合を終わらせた。意地なのか、気迫なのか。日本球界を代表するエースとしてのプライドを見せてもらったような気がします。
特製トートバッグ付き!
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています
photograph by Nanae Suzuki