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《星野伸之の視点》完投を導いた若月の好リード「あんなにヘロヘロの球を投げる山本由伸は…」<日本S第6戦詳細解説>

2023/11/12
試合を終えて中島監督と抱擁する山本由伸。これが日本でのラスト登板になりそう
後がないオリックスは、第1戦で敗戦投手となった山本が先発。2回に阪神ノイジーに先制ソロを浴びたが、尻上がりに調子を上げる。紅林の2ランなど打線の援護もあり、山本は138球を投げて14奪三振で完投勝利。3勝3敗のタイとし、中嶋監督と抱擁を交わす。

限界を超えたエース山本の意地とプライド。

 最終回のマウンド。8回まで126球を投じていてもなお続投した山本由伸の投球に驚きました。長らく彼の登板を見てきましたが、あんなにヘロヘロの球を投げる山本は見たことがない。それくらいリミットを超えた状態だったのだと思います。

 8番の木浪に投じたフォークをライト前に運ばれ、もはやここが限界と思ったところで、気力を振り絞った。最後にもう一度ギアを上げて代打の渡邉諒をカーブとフォークを低めに決めて見逃し三振。さらに厄介な存在である近本を1球で仕留めて試合を終わらせた。意地なのか、気迫なのか。日本球界を代表するエースとしてのプライドを見せてもらったような気がします。

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photograph by Nanae Suzuki

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