今の日本代表は完成度の高さが世界屈指で、世界ランキングも5位まで上がりました。ただ、来年のパリ五輪でメダルを獲るためにはポーランドなど、強豪国を倒さなければならない。日本に立ちはだかる、ランク上位の4カ国について、各国の特徴と勝つための対策を考えたいと思います。
いま、世界で一番、攻撃で崩しづらいチームはランク1位のポーランドです。誰が出ても勝てるほど選手層が厚く、ネーションズリーグ(NL)も優勝しました。高さとパワーがある上、緻密さも加わって非常に完成度が高い。アウトサイドヒッターのウィルフレド・レオン選手がキーですが、今年のNLでリベロのパベウ・ザトルスキ選手がMVPに輝くなど、守備も安定しています。まともに勝負しても勝てません。
日本が勝つためには、とにかくラリーを続けて、セッター関田誠大選手を軸とした速いコンビバレーに持っていけるかが一番のポイント。「海外選手あるある」ですが、彼らは長いラリーで点を取られると、フラストレーションが高まります。イライラを誘って日本のペースに巻き込みたいですね。

繋ぎこそ、日本が世界でメダルを獲れた大きな要素です。サーブレシーブが乱れても無理に打ちにいかず、相手ブロッカーにリバウンドを当てて自陣に戻し、自分たちの攻撃態勢を整えて攻められるようになりました。強豪国との平均身長の差は10cmありますが、いまの日本は世界の高さとパワーを追いかけていません。体格差が影響しないプレーの強化を、やるべきバレーのコンセプトとして掲げてきました。
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