#848
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【playback2014ソチ五輪】エフゲニー・プルシェンコ「傷だらけのラストシーン」

団体戦では母国を頂点に導いたが、腰の痛みが引かず無念の棄権

 明らかに、何かがおかしかった。ボードに寄りかかりながらコーチのアレクセイ・ミーシンと話をしているプルシェンコは、不自然に腰を折って体を傾けている。かなりの痛みに耐えているように見えた。

 名前が呼ばれると、そのままジャッジたちの中央に座るレフェリーのところへ近寄り、何かを言った。そして観客に向かい、諦めきったような表情で軽く両手を上げて見せた。

「医学的理由により、エフゲニー・プルシェンコは棄権となりました」

 アナウンスがあると、まばらな拍手が起きた。「ロシア」コールをしていた会場の観客たちは、呆然としてどう反応していいのかわからないようだった。

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photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

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