侍ジャパンが14年ぶり3度目のWBC制覇を達成するには、アメリカを倒さなければいけない。両軍が勝ち進めば、現地3月20日、マイアミ・ローンデポパークでの準決勝で対戦し、勝った方が翌日、世界一を決める決勝に進む。
大谷翔平やダルビッシュ有らが参戦する侍ジャパンは“史上最強”と言われるが、アメリカも過去4大会と比べ、文句なしで“最強”と断言できる。30名中18人が合計で54回オールスターに選出され、更に3人が合計で5回MVPに輝くという前代未聞のメンバーだ。豪華な顔ぶれが揃ったのには、日本の存在が少なからず関係している。
日の丸を背負って参戦したいという気持ちは日本人なら当然かもしれない。しかし、人それぞれ価値観は異なる。世界一を決めるのはワールド・シリーズという思いが強いアメリカのメジャーリーガーたちは、日本人のようにWBCに対しての熱い思いを抱かなかった。公式戦への準備の邪魔だとか、3月上旬のWBCまでに体を仕上げるのは時期的に早すぎるなどの理由で、参加を拒否する選手が少なくなかった。
しかし、第1回の開催から17年にわたって日本人選手のWBCに対する熱量を感じたせいか、今大会、アメリカの選手たちの熱量にも同等のものを感じる。
大谷のチームメイトでMVPに3度輝くマイク・トラウト、通算195勝の41歳のベテラン、アダム・ウェインライト、6度オールスターに選出されたドジャースのムーキー・ベッツは今回が初出場だ。彼らに続き、一流選手も続々と参戦を表明。10年連続でゴールドグラブ賞を受賞し、7度オールスターに選出されたカージナルスのノーラン・アレナドは2大会連続で参戦する。
「雑誌プラン」にご加入いただくと、全員にNumber特製トートバッグをプレゼント。
※送付はお申し込み翌月の中旬を予定しています