まるでVTRを観ているようだった。
まさかの9回逆転サヨナラ負けを喫した第5戦。吉田正尚のサヨナラ弾も強烈だったが、ヤクルトにとり痛かったのは、守護神のスコット・マクガフが演じた“一人芝居”だった。1死二塁から投手強襲の当たりを一塁に悪送球。二塁走者の安達了一が還って失った1点から負の連鎖は始まっている。
だが、高津臣吾監督は頑固者だ。
第6戦でも1点を追う9回に再びマクガフをマウンドに送り出す。
それがまた悪夢の始まりとなった。
無死一塁から紅林弘太郎が投手前へ送りバント。ボールを捕ったマクガフがサイドスロー気味に投げシュート回転した球を、一塁カバーに入った山田哲人が後ろに逸らす。その間に安達が再び、一気にホームを駆け抜けた。
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photograph by Hideki Sugiyama