あらゆるプロスポーツの中でもボクシングは専門的でありながら、これ一本でメシを食える者はごく一握り。日本王者、アジア太平洋王者でも副業もしくは本業を持たないと生活できないのが現状である。
昨年の大晦日、35歳で突如舞い込んだ世界初挑戦のチャンスに「人生を懸けて戦う」と言って井岡一翔に挑んだ福永亮次。善戦も及ばず12回を戦って判定負けだった。年が明け、本業の大工仕事に戻っているはずだ。
4回戦ボーイの試合報酬は額面6万円(東日本ボクシング協会管轄)。ここから33%のマネジメント料等を引かれて手取りは約4万。これは40年来不変だが、近年自分の試合チケットを数多く売って増収にしている逞しい選手が増えている。12月の東日本新人王決勝戦でMVPに選ばれた渡邊海(19歳)は「もっともチケットを売る4回戦ボーイ」として知られ、初回10秒TKO勝ちしたこの試合で200枚以上を売り捌いたという。
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photograph by BOXING BEAT