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【Podcast】トラックで4度世界の頂点に…ヤコブ・インゲブリクセンが語るデータに基づく練習哲学「自分の“限界を超えない”ことはなぜ大切か?」

2026/02/01
五輪金メダル2つ、世界陸上でも金メダル2つを獲得しているヤコブ

「“二重閾値走”を取り入れることのメリットは、怪我のリスクを最小限にできるということです」

 そう語るのはヤコブ・インゲブリクセンだ。ノルウェー出身、陸上競技の世界では10代の頃から「神童」と言われてきた25歳は、ケニア、エチオピアなど東アフリカ勢が席巻してきた陸上トラック種目で数々の偉業を成し遂げてきた。

 オリンピックでは2大会連続の金メダルに輝いており、東京五輪では1500mを五輪新記録で制覇すると、パリ五輪では5000mと異なる種目で頂点に立った。世界陸上では5000mで圧倒的な強さを見せ、2022年オレゴン、2023年ブダペストと2大会連続の金メダルを獲得している。

 また、2024年には3000mで28年ぶり世界新をマーク。1996年から28年間破られなかったダニエル・コーメン(ケニア)の記録を3秒12と大幅に更新し、人類初の7分20秒台の壁を突破する「7分17秒55」という歴史的タイムを叩き出した。東京世界陸上では故障の影響で精彩を欠いたが、中長距離界のリーダーと言ってもいいだろう。

 そのヤコブが東京世界陸上の終了直後、契約するスポーツウォッチメーカー「COROS」の招きで取材に応じた。COROS(カロス)は世界のトップランナーを続々とファミリーに迎えており、日本では大迫傑や城西大学駅伝部、世界を見渡すとヤコブらトラックの世界トップ選手、トレイルランニングのキリアン・ジョルネなど錚々たる選手が顔を揃えている。

 ヤコブの走りを支えるのは、独特の練習法にあると言われている。その代表格が「二重閾値走」であり、コーチでもある父親が考案したことからノルウェー式二重閾値走とも呼ばれることがある。冒頭で紹介したコメントのように、その練習の取り組み方や背景にある哲学について様々な角度から語ってくれたが、当日はこんな質問をしてみた。

ーー自分の練習データを公開することに怖さはないのですか?

 ヤコブはCOROSで計測したデータなどを、SNSなどで積極発信している。やや秘密主義の傾向が強い日本の中長距離界の考えとは違うのだが、その答えはとても堂々としたものだった。

「公開してる理由のひとつは、僕自身がすごく周りの選手がどんな練習をしているのかを参考にして、学んでいるからです。自分自身が、速く走るためにはどうすればいいのかを常に考えているので、自分がやっている練習を公開することで1人でも多くの選手のためになればいいなと考えて公開しています。

 ただし、選手にとっての練習方法の最適解はバラバラです。ハードにトレーニングすることがその選手にとってはいいかもしれないし、イージーな練習、負荷を上げることなくそれを積み重ねることでベストなパフォーマンスを生む選手もいます。人によって様々なので、自分の練習方法やデータが必ずしも他の人にとっての最適解ではありません。大切なのは、自分自身の最適解を常に探すということだと思います」

「ほぼ決まっている」1週間の練習スケジュール

 今回のポッドキャストは、司会を務めたTWOLAPS代表・横田真人さんやメディア、ゲストとして来場していた城西大学駅伝チームからの質問、ヤコブの英語での回答、そして回答の日本語訳という順で、臨場感ある構成でお送りする。

 世界トップ選手の貴重な生の声を聞きつつ、以下のトピックについてお楽しみください。

  • 世界陸上東京5000mで先頭に立った瞬間に考えていたこと
  • 日本の陸上ファンの歓声は「耳に届いていた」
  • 1500mと5000mでは、レースプランニングに違いはあるか?
  • 「二重閾値走」を取り入れるメリットと、実践のポイント
  • 城西大学駅伝部から質問「低酸素ルームでの練習のポイントは?」
  • 1週間の練習スケジュール「ウエイトは毎週金曜日と…」
  • COROSの製品をトレーニングでどう活用しているか?
  • 自分自身の能力に「限界」はあるか
  • キャリアの中で「最も大きなチャレンジ」とは

 

ゲストの城西大学駅伝部・山中主将(右)と矢野主務とも記念撮影
ゲストの城西大学駅伝部・山中主将(右)と矢野主務とも記念撮影

(収録 日時:9月22日 場所:東京スカイツリー展望デッキフロア345「Sky Restaurant 634」)

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photograph by Kiichi Matsumoto

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