ちょっとブラック・ジャックみたいな方だなっていう印象を抱いています。
平和相互銀行事件、ダグラス・グラマン事件、イトマンvs.慶屋事件など様々な経済事件にビジネス弁護士として携わってきた河合弘之さん。実は一度お会いしたことがあり「こんなに頭の回転が速い人に出会ったのは初めて」と関心を持ったことが、本書を読むきっかけでした。
ビジネス弁護士として活躍していく時代はちょうどバブル期。手掛けた経済事件の背景や裏側が詳細に描かれていて、その辣腕ぶりも丁寧に記されています。
企業から頼りにされ、多額の報酬を手にしていくなかで本書の表現を借りれば、「世間的には『悪党』といわれる人たちの弁護も引き受けてきた」そうです。また、イトマンvs.慶屋事件の関連では慶屋並びに慶屋と取り引きした企業、その両方から手数料を受け取ったとして第二東京弁護士会から業務停止4カ月の懲戒処分を受けています。ビジネス社会の裏側を知らない僕にとってはとても興味深く、勉強にもなりました。
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