過失を犯した者にペナルティが科せられても、被害を受けた者のレースは戻ってこない――F1ドライバーやチームなら、こんな理不尽な現実も“競技の一部”として受け止める精神力を備えている。
しかしイギリスGPとハンガリーGPでレッドブル・ホンダが被った損害は、精神力では消化できないハンディをシーズン後半戦に残した。パワーユニットの主要エレメントが年間3基に制限された今日、さらにチーム予算に年間約160億円という上限が設けられた今シーズン、ホンダが複数エレメントで4基目を投入すれば最後尾スタートが科せられる。事故による数億円の損害は、そのまま開発を圧迫することになる。
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