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中村憲剛×岩政大樹「プレミアにはなぜ名将が集まるのか?」~同世代の元日本代表マニアック対談~

2021/02/25
マネ(右)らが躍動するリバプールの強さはどこから来るのか、中村憲剛と岩政大樹が語り合った
サッカー界でも指折りの欧州サッカー通として知られ、現役時代は日本屈指の司令塔、CBとして活躍した同年代の2人の目にプレミアリーグはどう映っているのか。経験が詰め込まれた分析力とプレーヤー感覚を駆使し、さらに指導者目線でも世界最高峰リーグを語り合った。

中村 プレミアリーグと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、僕の場合は強度。インテンシティーですね。激しい。日程も含めて。

岩政 中1日とか、あるし(笑)。

中村 考えられないですよ。オフに現地で観戦したことがあるんですよ。12月31日と1月2日。どっちもアーセナルの試合で。大みそかの試合に出ていた選手が何事もなかったかのように2日の試合にも出場していて……。プレーの質も一定の水準を保っていましたから、タフだなと。

岩政 僕が思い浮かべたのは名将ですね。アレックス・ファーガソン(元マンチェスター・ユナイテッド監督)やアーセン・ベンゲル(元アーセナル監督)がいて、その後にジョゼ・モウリーニョ(元チェルシー、現トッテナム監督)が現れた。そして、現在はペップ・グアルディオラ(マンチェスター・シティ監督)やユルゲン・クロップ(リバプール監督)がいますからね。

中村 プレミアリーグのフットボール自体は、ベタですけど、肉弾戦ですね。早めに2トップめがけて蹴り込んでいく感じ。で、競ったあとのこぼれ球を奪い合う。それがいつからか、小回りの利く選手が現れはじめ、うまく間(あいだ)を取りながら攻め込んでいく形が増えましたね。それこそ(香川)真司やメスト・エジルが入ってきたあたりからですかね。

 強度やハードワークといった従来の特徴を土台にしつつ、技術やポジショニングといった新しい要素をうまくミックスしたような感じ。昔と今の良さがマックスで出ているような気がします。

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photograph by REUTERS/AFLO

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