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プレミア勢に暗雲たれこめる? ブレグジット、3つの負の側面。

2020/02/20
1月31日のブレグジット当日、EUからの離脱を喜ぶ人々が、ロンドン中心部にあるチャーチル像の周辺に集った。

 英国が欧州を去っていった。欧州大陸ではブレグジットをネガティブに受け止める見方が大半だ。関税に加え、ビザ、安全保障、海域など問題は山積みだからだ。

 しかしサッカー界では離脱を喜ぶ向きもある。歓迎しているのが大陸のビッグクラブだ。

 これまでプレミアのクラブは国内外からもたらされる巨額のテレビ放映権料を武器に欧州の選手を買い集めてきた。トップチームの層の厚さのために出場機会が与えられないビッグクラブの若手は、彼らにとっては格好のターゲット。プレミアのクラブは各国の元選手とスカウト契約をかわし、週末の若手の試合に送り込んだ。バルサの下部組織周辺には常にトニ・リマ(マンU)、キコ・エスピナル(リバプール)、ダビド・フェルナンデス(マンC)らの姿があった。しかし、ブレグジットにより今後は18歳未満のEU圏内の選手を獲得できなくなる。ちなみにバルサの下部組織に所属していた久保建英が一時日本に帰国せざるを得なかったのもこのFIFA規則があったから。16歳で英国へ向かったセスクやポグバのような「大陸の金の卵」はもう発掘できないというわけだ。

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photograph by Getty Images

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