男子マラソン界に遅咲きの新星が現れた。2月4日に行なわれた別府大分毎日マラソンで、28歳の園田隼(黒崎播磨)が2時間9分34秒の好タイムで日本勢最高の2位になり、'20年東京五輪の代表を決める「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」の出場権を獲得した。
「勝つという目標にはもう一歩届かなかったが、ベストを出せたことはうれしい」
2時間10分40秒の自己ベストを1分以上更新する快走で、マラソン13度目にして初のサブテン(2時間10分以内)を達成した丸刈りのランナーは、謙虚な言葉で喜びを表した。
見応え十分のレースを自らの意思で作り上げた。スタート時の気温2.3度、ときに突風の吹く悪条件の中、序盤から先頭集団の前方をキープした。11位に終わった昨年12月3日の福岡国際マラソンでは、給水に気を取られて先頭から引き離される痛恨のミス。今回は給水をほとんど取らない驚異の作戦を敢行し、集中力を保ったまま、ペースメーカーが外れるタイミングの30kmで仕掛けた。
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photograph by KYODO