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39歳、ミスター・シュートが最後の一戦に懸ける想い。~キャリア80戦、最後のリングへ~

2016/04/02

 ミスター・シュートボクシングがリングを去る。4月3日、シュートボクシング東洋太平洋王者の宍戸大樹がジャオウェハー(タイ)を相手に引退試合を行なうことになったのだ。シーザージムに入門してから19年、キャリア80戦の大ベテランは穏やかな口調で引退の理由を語る。

「3年くらい前から若手も含めた仲間と同じ練習メニューをこなせなくなったことが大きい。試合のペースを減らして、自分だけ年齢に応じた特別メニューにすれば、あと何年かはできるでしょう。でも、若手を指導する立場にもなった身としてそれは納得できなかった」

 70kg級としては小柄で、倒せる一発を持っているわけでもなかった。その代わり宍戸は猛練習に裏打ちされた無尽蔵のスタミナを持ち合わせていた。ラウンドが進むにつれ、回転力が増していく宍戸の攻撃力に相手はついていくことができずにパニックとなり、最後はキャンバスに倒れ込む。それがスピーディな連打で勝負できる宍戸の必勝パターンだった。

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photograph by Susumu Nagao

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